理学療法士を目指す学生さんや、働きはじめた新人さんは、理学療法士の生活ぶりがどんなものか気になりますよね。
また「理学療法士はやめとけ」や「理学療法士はオワコン」というネガティブな話題に触れることで、将来に不安を抱く人も多いはず。
- PTで生活していけるのか
- 生活にゆとりはあるのか
- 家庭を持ってもやっていけるのか
- 老後に向けて貯金はしっかりできるのか
これらの疑問を抱えるのは当然なことで、自分が将来どのような生活ができるか想像できないと、不安はつのる一方ですよね。
そんな不安を払拭するには、実際にPTの生活ぶりを知ることが大切
現役の理学療法士のリアルな生活ぶりを知ることで、将来へのイメージ・準備もしやすくなります。
そこで本記事では、理学療法士が生活できないと言われる理由や安定した生活を送るための方法を徹底解説していきます。
理学療法士は生活できないって本当?
理学療法士を目指す学生さんや、働きはじめた新人さんは、理学療法士の収入で本当に生活できるのか不安を抱えることが多いと思います。
率直に言うと、理学療法士の収入で生活は可能ですが、そこまで余裕はないのが本当のところです。
理学療法士で贅沢な生活は難しいのが本当のところ
収入・支出に関しては、住まいの環境や個々の生活スタイルによって多少の違いはあります。
ただ全体的な傾向として、多くの理学療法士は慎ましやかな生活を送っているのが実情です。
家庭があると共働きは必須
特に結婚して子供ができた場合は、共働きは必須と言えます。
特に子供がいる何かと出費が増えるので、共働きでようやく普通に生活していけるレベルです。
筆者は本業と副業を合わせて年収600万円程度ですが、1馬力で妻・子一人を養うのは正直カツカツです(むしろ赤字の月も…)。
子供が産まれて特にお金が掛かるようになったな
さらに同僚のPT・OTの話を聞いても、奥さんが出産で産休・育休に入ると、ひとりの給料では生活できず貯金を切り崩しているという話をよく聞きます。
このように独身時代は問題なく生活できていても、結婚して子供ができたら理学療法士の1馬力では生活はほぼできないと言えます。
理学療法士が結婚して普通に生活していくには、共働きが必須だね
事実、理学療法士は生活できないと感じている人は多い
理学療法士では生活できないと言われる理由を解説しましたが、実態としてそのように感じている人も少なくないのが現状です。
ここではそんな理学療法士の生の声をX (旧twitter)から抜粋して紹介します。
特に新人の理学療法士や、働く病院によっては手取りがかなり安く、さらに税引かれる金も多く生活がきついという人もちらほら…
手取り15,6万円では、実家じゃないと生活は厳しいよね
いまや理学療法士の薄給は世間の多くの人が知るところ…
医療職&国家資格なのにやめとけって言われるのは悲しいよね
生活が安定するからこそ、しっかりと患者さんのためにも良い医療が提供できるものですが、そうではないのが現状…
まずは自分の生活が大事だよね
理学療法士に限らずですが、奨学金の返済で生活がカツカツという人も多いです。
返済のために働いてるって感じだよね
このように理学療法士でゆとりある普通の生活ができないと感じている人が多いのが実態です。
特にコロナ禍以降、生活が苦しいという声が増えた印象です。
理学療法士は生活できないと言われる理由
なぜ理学療法士は生活できないと言われるのでしょうか?
そう言われる主な理由は以下の4点が挙げられます。
それぞれ解説していきます。
世間一般より低い給料
理学療法士では生活できないと言われる最大の理由は、やはり業界全体の給料の低さでしょう。
下記は、理学療法士と世間一般の平均年収および年収の中央値(最も多い層)を比べたものです。
理学療法士 | 全労働者 | |
---|---|---|
平均年収 | 約426万円 | 約443万円 |
年収の中央値 | 約380万円 | 約433万円 |
こちらの表からも、平均年収および中央値ともに、理学療法士は日本の全労働者の平均よりも低い金額となっています。
しかも平均よりも17万円近くも低く、さらに年収の中央値は400万円を切るという驚きの結果に…。
リハは若手が多いから、どうしても低くなるけど衝撃的な数字だね
中央値ベースでみると、月の手取りはボーナスを差し引くと20万円を切るレベルに…。
総務省の「家計調査報告書 家計収支編」によると、1人暮らしのひと月の平均生活費は約16万円です。
手取り20万円に届かない理学療法士では、生活していくのがやっとというレベルです。
さらに結婚して子供もいるとなる生活するのは厳しく、共働きでやっと生活できるレベルです。
1人で生活するのもやっとなのに、家族も養っていくのは厳しいね
このように給料の安さは、理学療法士では生活できないと言われる最大の要因です。
理学療法士の給料が安い理由などは、こちらの記事でくわしく解説しています。
昇給が少ない
理学療法士の給料は、診療報酬(or介護報酬)から捻出されていて、医療費の増大に伴いこの診療報酬も年を追うごとに厳しい改定が行われています。
そのため理学療法士が稼げる額も減少し、給料も上がりにくい状況となっています。
そもそも年によっては昇給がないって職場もあるよ
事実、理学療法士は他職種と比べても昇給しにくいのが実情です。
年代別の比較
年齢 | 理学療法士 | 全労働者 |
---|---|---|
20〜24歳 | 329万円 | 320万円 |
25〜29歳 | 380万円 | 360万円 |
30〜34歳 | 414万円 | 409万円 |
35〜39歳 | 437万円 | 457万円 |
40〜44歳 | 487万円 | 494万円 |
45〜49歳 | 516万円 | 520万円 |
50〜54歳 | 539万円 | 557万円 |
55〜59歳 | 575万円 | 581万円 |
上図のように理学療法士は、初任給はまずまずいいけど、その後の昇給が少なく年を追うごとに世間一般の平均以下になっています。
どれだけ勉強して知識・技術をつけたり、資格を取得しても給料にプラスされることは少なく、昇給の少なさ理学療法士は生活できないと言われる一因です。
頑張って働いてもお給料が増えにくいのは悲しいよね
PT飽和による将来性のなさ
養成校の増加に伴い、毎年1万人近い理学療法士が誕生しています。
この理学療法士の増加に伴い、2026〜27年には需給のバランスが逆転し飽和する状態になるとされています。
ゆくゆくは、理学療法士として働きたくても働き口がなかったり、転職したくても求人が出ないというケースが増えてくることが懸念されています。
前述の平均以下の給料水準、昇給の少なさに加えて、将来性のなさも理学療法士では生活できないと言われる一因となっています。
理学療法士の将来性については、以下の記事で解説しています。
PTになるにも続けるにもお金が掛かる
理学療法士の養成校は、その他の学部より授業料などが頭一つ高いです(医学系は全般的に…)。
その学費を奨学金で支払ったという人も多く、働き出してから返済していて給料がさらに少ないというケースも多いです。
奨学金の返済で大変って人は多いよね
また働き出してからも、何もしなくてOKかと言われるとそうではなくて、自己研鑽は必須です。
ただ医療系の書籍は1万円前後が基本ですし、研修会に参加しようものなら1日で数万円が吹っ飛ぶことも…。
職場によっては補助がでる場合もありますが、ほとんどは自己負担のケースが多いです。
月によっては数万円の出費になることも…
このように理学療法士になるにも、また続けていくにも大きなお金が必要で、毎月の給料で補填しなくてはいけません。
そのため自由なお金はわずかで、生活できないと言われる一因となっています。
生活できない理学療法士から脱却!安定した生活を送るための最適解
理学療法士は給料や将来性の問題から生活できないと言われがちですが、そんなPTでもお金の心配を減らし安定した生活を送ることは可能です。
豊かに暮らすための最適解は以下の通り。
それぞれ解説していきます。
年収をできるだけアップする
安定した生活を送るためには、まずは本業の年収をできるだけアップしておくのがマストです。
できるだけ若いうちに理学療法士の中では勝ち組ラインの年収500万円台には乗せておきたいところ!
年収500万円以上を狙う方法は、主に以下の2つが挙げられます。
- 管理職になる
- 高年収の職場に転職する
同じ理学療法士と言えど、働き方や職場ひとつで給料は大きく変わります。
実際に僕も転職+管理職になって、年収が120万円以上アップしたよ
現代では、年収を大きくアップさせるには転職以外に方法はありません。
同じ仕事内容でも、働く場所が違うだけで年収が数十万円レベルで違うことはよくあります。
給料の高い職場は自分で探すだけでなく、リハビリ向け転職サイトを利用することで効率的に見つけることができます。
リハビリ向け転職サイトは数多くありますが、なかでもPTOT人材バンクは好条件の求人が特に多くおすすめです。
まずはどんな条件の職場があるかチェックするだけでもOKなので、登録だけでもしておきましょう!
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※登録・利用にお金は一切かかりません
PTOT人材バンクの評判は、こちらの記事で紹介しています。
管理職を目指すのも有効な手段
家庭の事情などで職場を変えられないって人は、まずは今の職場で管理職を目指しましょう。
管理職になると手当がついて給料をアップできます。
一般的な管理職の手当は月3〜5万円が相場なので、年収にすると36〜60万円のアップが見込めます。
僕は役職手当のおかげで給料が大きく増えました
管理職のリアルな年収や役職手当については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
家計を見直す(特に固定費)
ゆとりある安定した生活を送るには、給料を増やすだけでなく、無駄な支出を減らすことも凄く大切。
特に固定費と呼ばれる毎月一定で支払う費用の見直しはおすすめ!
同じ給料でも支出が減れば自由に使えるお金が増えるので、家計の見直しはマストです。
- 各種保険料(過剰な保障内容の見直し)
- スマホ代(大手キャリアから格安スマホへ)
- 家賃(間取り/築年数/立地の検討)
具体的には上記を見直してみると良いでしょう!
実際に筆者も保険やスマホ等の見直しで、月3万円近く自由に使えるお金が増えました。
意外と必要以上にお金を掛けいるケースって多いよ
理学療法士がすべき固定費の見直しについては、こちらの記事でくわしく解説しています。
副業をする
安定した生活を送るためには本業でベースの給料を増やして、副業でさらなる収入アップを狙いましょう!
副業は理学療法士のスキルを活かしたものも良いですし、趣味を副業にするのもありです。
実際に筆者は趣味の情報をブログで発信して、年100万円以上の収入を得ています
理学療法士である筆者の副業ブログでの収入は、こちらの記事で紹介しています。
筆者の場合はブログを副業にしていますが、もちろんそれ以外の副業でもOK。
理学療法士におすすめの副業は具体的には以下の4つ。
- 自費での整体、パーソナルトレーナー
- セミナー講師
- ネットビジネス(ライティング業など)
- 趣味を活かしたビジネス(お菓子販売など)
まずはリスクの少ない副業から始めるのがおすすめ
PTにおすすめの副業については、理学療法士におすすめの副業5選!在宅でも稼ぐことも可能で詳しく解説しています。
投資、資産運用を行う
給料アップや家計の見直し、副業にプラスして投資や資産運用は安定した生活を送るために大切です。
特に今だと積立NISAは必須なので、まだしていない人は検討の価値あり!
証券口座はネットの楽天証券かSBI証券にしておけば間違いないでしょう。
早く始める方が期待リターンも大きいよ
実際に筆者も毎月積立でで投資信託を購入していて、銀行に預けるよりもはるかに高いリターンを得ています。
もちろん投資にはリスクがありますが、余剰資金でかつ長期に投資できるのなら始めてみる価値はあるでしょう!
生活に影響のない範囲ではじめてみよう
共働きで世帯収入の最大化
個人として収入をアップさせることは大切ですが、もしパートナーがいるなら共働きで世帯収入を最大化させることも必須です。
むしろ前述のように理学療法士だけの給料じゃ家族がゆとりある生活は厳しいので、現代では共働きはマスト。
ただ人生何が起こるか分からないので、常に共働きを前提にした人生設計だとリスクはありますが、稼げるうちは2人で稼ぐのはスタンダードです。
我が家も子供が幼稚園に通うようになり、奥さんも仕事を再開したよ
理学療法士が生活できないと言われる理由と対策まとめ
本記事では理学療法士では生活できないと言われる理由と、安定した生活を送るための方法をお伝えしました。
理学療法士では生活できないと言われるには、主に3つの理由があります。
特に給料面の不安定さは、一番の要因と言えます。
そんな生活できないと言われる理学療法士でも安定した生活を送るための最適解がこちら。
上記を組み合わせることで、理学療法士でも豊かに暮らすことができます。
現状を嘆くよりも、まずは少しずつ改善して安定した生活を手に入れましょう!
特に転職は年収を大幅にアップできて、生活の豊かさがますのでおすすめ。
僕自身、転職してだいぶ生活が楽になったよ
年収アップを狙う理学療法士の転職には、転職サイトの活用はマストです。
リハビリ向け転職サイトは数多くありますが、なかでもPTOT人材バンクは好条件の求人が多くおすすめ。
まずはどんな条件の職場があるか聞いてみるだけでもOKなので、お試し感覚で活用してみると良いでしょう!
\高収入の求人多数 /
※登録・利用にお金は一切かかりません
PTOT人材バンクの評判は、こちらの記事で紹介しています。
今回は以上です。