PT1年目だけど、すでに今の病院を辞めたい…
新卒で辞めてもいいものなの?
今回はこんな悩みにお答えしていきます。
晴れて理学療法士になっていざ仕事を始めると、臨床の難しさや業務の多忙さ、さらには患者や職員との人間関係で消耗してしまいますよね。
そうなると次第にストレスが溜まり心身が疲労し、「理学療法士がつらい」や「理学療法士を辞めたい」と感じる人も多くいます。
僕も1年目の頃は、多忙で辞めたいと感じることが多かったな
ただ本当に新卒の1年目に辞めてしまっていいのか不安で迷いますよね。
そんなあなたに向けて、本記事では「理学療法士1年目で辞めてもいいんだよ」という理由をお伝えしていきます。
さらに記事内では、理学療法士1年目で辞める際の戦略や注意点なども紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください!
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理学療法士1年目で辞めたいのは、あなた一人だけじゃない
理学療法士1年目で辞めたいと思うのは、あなた一人だけではなく多くの人が感じていること!
なので、全然ダメなことじゃないので、変に悩み過ぎなくても大丈夫です。
実際にSNS上でも、多くの理学療法士1年目の人達が辞めたいと吐露しています。
理学療法士1年目で辞めたいって人は案外多いよ
また下記データは新卒からどれくらいの期間で離職するかを示したものです。
厚生労働省『新規学卒者の離職状況』より
- 入社1年以内に辞める割合:11.6%
- 入社2年以内に辞める割合:11.3%
- 入社3年以内に辞める割合:8.3%
理学療法士だけを対象にしたデータではありませんが、新卒3年以内の離職率で最も高いのが1年目というのが現状です。
上記データが示すように、新卒1年目というのは多くの人が辞めたいと感じ、実際に離職する人が多い年代なんです。
なので「理学療法士1年目で辞めたい」と感じても、甘えだとか変だとか悩まなくても大丈夫。
辞めたいと感じるのは決しておかしいことじゃないよ
理学療法士1年目で安心して辞めてもいい理由
理学療法士1年目で辞めるのは不安もあるでしょうが、正直そこまで心配しなくてもOKです。
ここではそんな1年目で辞めても大丈夫な理由を紹介します。
それぞれ解説していきます。
リセットするなら早い方が良い
「同僚や先輩との人間関係」や「病院の患者層が上手く合わない」などの職場での環境面が原因で辞めたい人は多いもの。
それを我慢して職場に残っても、ただ消耗して心身を壊したり、PTとしても成長できないなど悪循環に陥ります。
そんな時は一度、職場を変えるなどして早くリセットするのが最善。
我慢して病むのは最悪のケースなので早めの決断が吉
世間体を気にする人も多いですが、早めに軌道修正できるのはむしろラッキーと捉える位の気持ちを持つと良いでしょう。
ただ耐えて辛い時間を過ごすより、長い人生のこれからの成長を考えてリセットするのが賢明です。
第二新卒でも転職しやすい
例え理学療法士1年目で辞めたとしても、転職に不利になるかと聞かれると必ずしもそうではないです。
1年目で辞めたからといって、キャリアを考えた上での前向きな理由であれば全く問題なく、ちゃんと病院側も理解してくれます。
ある程度、社会人経験や病院でのリハビリ業務にも触れているという点では、採用側としては採りやすいとも言えます。
むしろベテラン勢より、若手が欲しい施設は多いよ
また日本には特定求職者雇用開発助成金という、雇用側がもらえる補助金制度があります。
この制度のおかげで、雇用側としては第二新卒の理学療法士であったとしても採用するメリットがあります。
つまり転職に有利というわけ
他業種からもPTへの出戻りがしやすい
一度リハビリ以外の他業種で働いてみて、またPTをやりたいって思ったら出戻りしやすいのも辞めていい理由のひとつです。
国家資格であるPTは、仮に他職種で上手くいかなくても再就職(やり直し)が効きやすい強みがあります。
むしろ他業種での経験があることで、幅広い視点・考え方を持てることで好感されることも。
ブランクがあっても、戻って来れるのは大きいよね
実際に筆者の友人も、営業職へ転職した後にもう一度PTを頑張りたいと、今は整形外科クリニックで働いています。
また営業時代に培ったコミュニケーション能力が、今のリハビリにもの凄く役立っていると語っていました。
理学療法士1年目でも辞めたいと感じる理由
多くの理学療法士が1年目で辞めたい感じる理由は主に以下の6つ。
それぞれ解説していきますね。
患者さんが良くならない(結果が出ない)
リハビリをしても、患者さんが良くならない、思うような結果が出ない、患者のADLがアップしないことは多いですよね。
先輩PTはしっかり結果を出して患者さんから感謝されているのに、自分は何をして良いか分からないし治療も全然ダメ…
「1年目だから仕方ないよ」と言われても、そんな状況が続くとツラくなっちゃいますよね…。
どんどん自信を失くすよね
正直、1年目の筆者も何を評価して、どこにアプローチして良いか分からずかなり悩んだ過去があるので気持ちは痛いほど分かります。
「先輩が担当していたらもっと良くなったんじゃないか」と患者さんに申し訳なく、リハビリすること自体のが怖くなったことも…。
本当に辛くて、あの頃は出勤するのが億劫になってたな
コミュニケーションに疲れる
いざ患者を担当すると、協力的で愛想のいい患者さんばかりではないです。
臨床ではリハ拒否のある人、愛想がわるく協力的でない患者さんも多くて、コミュニケーションに神経を使います。
1日中、気を遣いながら患者対応していると、どうしてもつらくなっちゃいますよね…。
特に1年目は、患者さんと話すことで精一杯だよね
さらにリハビリ介入する中では、患者さんだけでなく医師や看護師に報告や状態確認をしないといけないことは多々あります。
めちゃくちゃ機嫌の悪い時や絡みにくい医師・看護師の顔色を伺いながら話しかける事ほど神経をすり減らすことはないですよね。
こっちは気を遣って話しかけてるのに、何故か怒られたりすると意味わからないよね
先輩・同僚と相性がイマイチ
同じ職場といえど合わない先輩・同僚はどうしてもいます。
リハビリって新人をいじめる先輩や、やたらと知識武装してマウントをとりたがる人って多いですよね。
仕事として割り切れればいいですが、相性のイマイチな先輩・同僚と関わる機会が多いと、ストレスMaxでつらく感じちゃいますよね…。
小さい職場だと関わらないわけにはいかないのが辛い
個人的には休みの日の代診で嫌味な先輩が介入して、次の日にフィードバックをもらう時ほど辛いものはなかったです。
また勉強会や症例検討での、「そこですか!?」的な意地悪な質問や指摘も嫌だった思い出です。
本当に嫌味な人っているんだって働いて思い知りました…
給料が安い
理学療法士に限った話ではないですが、コメディカルの給料はどんどん安くなっています。
リハビリも患者さんの命や生活に関わる大変な仕事で、患者さんのために休日返上で勉強しても、一向に給料は上がらないのが現状。
実際、理学療法士の給料は世間の平均よりも低いという悲しい結果も…。
理学療法士の平均給与:426.5万円(平均年齢33.9歳)。
日本の給与所得者全体の平均年収:443万円(平均年齢46.7歳)。
令和3年賃金基本構造統計調査(厚生労働省)
一般職種と比べても安い給料を知ると、理学療法士の仕事がつらいと感じるのは当然のこと。
もっと評価されてもいいのにね
また同じ医療職種の中でも、理学療法士の給料は一段と安いです。
平均年収 | |
---|---|
リハビリ職 | 426,5万円 |
医師 | 1,378万円 |
看護師 | 499万円 |
薬剤師 | 581万円 |
放射線技師 | 547万円 |
臨床検査技師 | 496万円 |
過酷な同じ医療の現場で働いているのに、こうも給料が違う現実を知ると辞めたくもなっちゃいますよね。
理学療法士の給料事情については、こちらの記事でくわしく解説しています。
残業が多い
1日フルで臨床をしたあとに待っているのは、カルテ書きや各種会議、書類業務ですよね。
特に 1年目はカルテ書きにも時間が掛かって、どうしても残業時間が長くなってしまいます。
その割に残業代はつかないことも…。
リハビリってサービス残業が当たり前な雰囲気だよね
業務が多く、実際に帰宅できるのが定時から2〜3時間後という職場は案外多いです。
仕事以外で自由な時間も少なくプライベートも充実してないと、辞めたいって感じちゃいますよね…。
患者だけじゃなくて、自分のQOLも大事だよね
仕事にやりがいを感じられない
理学療法士は責任感のある仕事であり、自己研鑽に励む人も多いです。
しかしどれだけ勉強して、資格を取得してスキルを高めても、それが給料など目に見える形で評価されることは少ないです。
こうなると理学療法士という仕事へのやりがいを感じられなくなってします人も出てきます。
頑張りがちゃんと評価されないとつらいよね
また実際に医療現場で働くことで、これまでのイメージや理想とのギャップを感じることで、やりがいをなくす人も少なくありません。
理学療法士として自分がやりたかったことは?と悩む人む中で、次第にやりがいをなくし辞めたいと思うようになることも多いです。
理学療法士1年目で辞めたいと感じた時の選択肢
理学療法士1年目で辞めたいと感じた時、取るべき選択は下記4点です。
それぞれ解説します。
今の職場で頑張る
辞めたいと考えても、まず今の職場で働き続けることが可能かを考えましょう。
リハビリが上手くいかないなら勉強を頑張りスキルを向上させることに目を向けましょう!
今ではオンラインセミナーがあるので、スマホひとつでいつでもサクッと学びスキルアップができます。
リハビリ向けのオンラインセミナーは数多くありますが、中でもリハノメはコンテンツ数や講師の質など総合的にみておすすめです。
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リハノメの詳細は、こちらの記事でくわしく紹介しています。
また患者層や人間関係で悩むなら、部署異動をお願いするのもひとつの手段です。
部署が変われば患者層や同僚も変わるので、心機一転して頑張れることも多いです。
まずは今の職場での働き方を工夫できるかを検討しよう
別の職場に転職する
今の職場で働くのは辛いけど理学療法士は辞めたくないという時は、転職を検討しましょう!
別の職場に転職することで環境をリセットできて、今抱えている問題を解決できます。
新しい職場を探す方法としては、主に下記4つがあります。
- 自分で病院のHPをチェックする
- ハローワークに通ってチェックする
- 知人に紹介してもらう
- 転職サイトで紹介してもらう
上記のように求人情報を得る方法はいくつかありますが、中でもリハビリ向け転職サイトに登録しておくことがおすすめです。
条件さえ伝えておけば、マッチする求人が出るたびにメールやLINEで知らせてくれるので、仕事や家事で忙しくてもしっかりと求人情報を集めれます。
リハ職向け転職サイトは数多くありますが、中でもレバウェルリハビリは質の高い求人と充実のサポートが魅力で多くの人が利用しています。
良い条件の職場ほどすぐに応募が終了するので、いつ求人が出ても良いようにまずは登録だけでもしておきましょう。
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レバウェルリハビリの評判は、こちらの記事でくわしく紹介しています。
不安になりがちな転職活動も、担当者が全面的にサポートしてくれるよ
他業種へ転職する
理学療法士という仕事自体を辞めてしまいたいと感じるなら、全くの異業種へ挑戦するのも良いでしょう!
理学療法士だけが全てではないですし、数多くある仕事の中であなたにぴったりの職業は必ずあります。
若いからこそやり直しが効きやすいので、思い切って別の職種を見てみるのも一つの方法です。
実際に理学療法士を辞めて、他業種へチャレンジしている人は多くいます。
別記事では、元PT5名に理学療法士を辞めて後悔していないかをインタビューしているので参考にどうぞ。
休職する
心身ともに消耗して、働くのが難しいなら休職するのも選択肢のひとつです。
一度ゆっくり休んで、理学療法士として働くのか、別の道を進むのかを考えてみると良いでしょう。
長い人生の中で、少しくらいゆっくりしても全然問題ないですし、若いからこそやり直しが効きます。
まずはゆっくり休めてあげるのが大切だよ
休職中は残念ながら給料が出ないところが多いですが、中には給与補償制度を設けている職場もあるので事前に確認しておくのが良いでしょう。
理学療法士1年目で辞めるときの注意点
ここでは理学療法士1年目で辞める時の注意点を紹介します。
それぞれ解説します。
1年目で辞めるデメリットもある
理学療法士1年目で辞めることは、もちろんデメリットも伴います。
特に1年目で辞めるということで、転職時には「また辞めるんじゃないか」「弱い部分があるんじゃないか」などマイナスの先入観を持たれやすいということ。
採用側としても慎重になるのは事実なので、面接の際にはしっかりと退職理由を話し、前向きであることをアピールする必要があります。
未来に向けた前向きな転職であることをアピールしよう
筆者も整形クリニックで採用をしていますが、1年目で辞めた方が来てもそこまでマイナスなイメージは持たないです。
しっかりとキャリアを描けていて、頑張りたいという思いが見えれば採用しています。
辞めたい理由を明確化する
なぜ今の辞めたいのかを明確にしないまま、次の職場に言っても同じ失敗をする可能性があります。
例えば書類業務や残業が多く自由な時間がないのが嫌で辞めたいのに、それが分かっていないとまた残業の多い職場を選んでしまったり…。
辞めたい理由がはっきりすれば、次の職場選び・選択のカギになります。
現状の何に問題があって、次はどうしたいかを考えよう
1年以内の退職では失業手当はもらえない
通常、退職して次の職場が見つかるまでは失業手当(雇用保険;基本手当)がもらえますが、1年以内の退職ではもらえません。
失業手当の受給条件
離職の日以前2年間に、被保険者期間(※補足2)が通算して12か月以上あること
ハローワーク;雇用保険 基本手当てについて
勢いに任せて1年以内で辞めてしまうと、次の働き口が決まるまで経済的に厳しくなるので、在職中から転職活動をするなど計画性が必要。
ある程度、次の候補を見つけてから退職を進めていこう
もし1年目で辞めようと考えるなら、転職サイトなどを活用して常に求人情報が手に入る状態にしておき、良い求人が出れば即行動できるようにしておきましょう!
次の選択肢を持っておくことは精神的な安定にも繋がるよ
まとめ:理学療法士1年目で辞めたいと感じたら早めの行動が重要
理学療法士1年目は、覚えることも多く、人間関係にも悩みやすく辞めたいと感じる人も多いです。
「石の上にも3年」というの言葉があるように、とりあえず3年は頑張らないといけない雰囲気がありますが、気にせず辞めてもOKです。
心身ともに疲労する前に環境を変えることは大事ですし、リセットするなら早めが良い!
1年目といえど転職しやすいのも事実
もちろん1年目で辞めるということにはデメリット・注意点もあるので、その点は気を付けてください。
今回は以上です。