HSP気質の筆者は、理学療法士として10年以上働いてきましたが、これまでに何度もつらさを感じる場面がありました。
- 周りの目が気にしてしまう
- 患者さんや同僚との関わりが疲れる
- 他人のちょっとした言動が気になってしまう
- ミスを引きずってしまう
- 周りに気を使いすぎ疲れやすい
上記のような悩みを抱え、理学療法士を辞めたいと思ったことも数多く…。
特にHSPという概念を知らないときは、ただ辛さを感じるだけでした
ただHSPというものを知り、そこに向き合うことで少しずつ敏感な自分と上手く付き合うことができるようになりました。
敏感なのは自分の個性と考え、自分にあった対処法を見つけることで、以前より楽に働けるようになった経験があります。
そんなわけで本記事では、筆者と同じHSP気質の理学療法士へ向けて、敏感な自分と上手くつきあう方法について解説していきます。
HSPの理学療法士が、敏感な自分と上手くつきあう方法
HSPは理学療法士という仕事にとって、大きな影響を与え、時にはつらさを感じる原因ともなります。
ただそんな敏感な自分と上手くつきあうことで、筆者も理学療法士として15年以上やってこれました。
筆者がHSPと向き合うために実践したおすすめの方法は以下のとおりです。
それぞれ説明していきます。
自分の特性を知る
まず大事なのはHSPと向き合うこと、そして自分の特性を知ることです。
自分はどのタイプのHSPなのか、どうすればストレスになり、どうすれば楽に生きられるのか…。
正直、HSPという自分は変えられないので、筆者もそれとどう付き合うかを知ったことで一気に楽に生きれるようになりました。
HSPを受け入れられたことも大きかったかな
HSPのタイプは後述しますが、主には下記の4タイプに分かれます。
自分がどのタイプに当てはまるかチェックしてみましょう。
ポジティブな面を見る
HSPはネガティブな面がピックアップされる傾向にありますが、ポジティブな要素も多いです。
- 周りに気配りができる
- リスク管理がしっかりできる
- 共感力が高い
- 幅広い面から物事を捉えられる
- ちっとした変化にも気付ける
- 責任感があり信頼されやすい
- ひとりでも充実した生活が送れる
ネガテイブな面の裏側をみれば、それはポジティブと捉えられます。
筆者も周りへの配慮や気配りによって信頼を得て、今では理学療法士の管理職として組織をまとめるポジションを任されています。
HSPは悪いことばかりじゃないよ
自分にあった環境に身を置く
HSPは働く職場や人間関係など環境から受ける影響が大きいです。
なので、ブラックであったり人間関係の悪い職場、自分に合っていない分野で働いてると、周りの人以上にストレスを受けやすいです。
もし今働いてる職場が自分に合っていないのなら転職もひとつの手です。
僕も今の職場にきて、人にも恵まれかなり働きやすくなったな
自分の理想とする職場を探すには、ひとりで調べるには限界がありますし、HSPの方にとってはそれ自体がストレスに…。
そこでおすすめなのが、リハビリ向け転職サイトを活用するというもの!
担当者さんが親身にサポートして、二人三脚で職場探しをしてくれるので、忙しいセラピストでも効率よく職場探しができます。
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レバウェルリハビリの評判は、こちらの記事でくわしく紹介しています。
しっかり休む
HSPは疲労しやすくストレスが溜まりやすい傾向にあります。
そのまま放置は絶対NGなので、しっかりと休むことが大切です。
趣味をみつけるのもおすすめの方法だよ
HSPとは?
HSP (Highly Sensitive Person)とは、高度に感受性が強い人々を指す言葉です。
これは、心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した概念であり、周囲の刺激に対して非常に敏感であることが特徴です。
HSPの人々は、音や光、人間関係などの細かな変化にも敏感に反応します。
敏感さんって呼ばれることもあるよ
HSPの具体的な特徴としては、以下のものが挙げられます。
HSPの特徴
情報処理の能力(=感受性)が高い
HSPの特徴としては、情報を深く処理する能力が高いことがあります。
例えば他の人が見過ごすような細部の変化にも気づきやすく、それに伴う感情も強く感じることが多いです。
ただ、これによりストレスや疲れも感じやすくなることがあります。
他人の感情や環境の変化に対して非常に敏感だよ
感情の共感能力が高い
HSPの人は、他人の感情を自分のことのように感じ取る能力に長けています。。
このため、友人や家族にとっては非常に頼りになる存在です。
しかし、他人のネガティブな感情やストレスを自らのものと感じ取ってしまうことがあり、これがHSPにとって大きな負担となることがあります。
他人の苦しみを見るのが辛く病みやすいんだよね
自己分析をよく行う
HSPの人は、自身の内面について深く考える傾向があります。
そのため自己理解を深めることができますが、一方で過度な内省はストレスや不安を引き起こす原因にもなります。
自己成長や問題解決の手助けとなる場合がありますが、過度に考え込まないよう注意が必要です。
完璧主義の傾向がある
HSPの人は、物事の完璧さや詳細にこだわる傾向があります。
これは仕事や学業において高いクオリティを追求する一方で、自分を追い込むことにもつながる可能性があります。
完璧でなければならないというプレッシャーは、HSPにとって大きなストレス要因となり得ます。
完璧主義なことで自己肯定感が下がることも…
刺激からの回復が遅い
HSPは強い刺激やストレスからの回復が遅いことが多いです。
これは、日常生活での過剰な情報やプレッシャーに対して敏感に反応してしまうためです。
しばしば休息やリラックスが必要となるため、自分に合ったリラクゼーション方法を見つけることが推奨されます。
環境の影響を受けやすい
HSPの人は、周囲の環境から受ける影響も大きいです。
例えば、騒がしい場所や混雑した空間ではストレスを感じやすく、一人静かな環境や自然の中ではリラックスできます。
自分にとって快適な環境を見つけ、その中で過ごす時間を増やすことが精神的な安定を保つカギとなります。
HSPの4タイプ
HSPは大きく4つのタイプに分類できます。
一覧表にしたのがこちら
それぞれ説明していきます。
HSP(繊細・内向型)
HSPの最も多いタイプです。
- 1人が好き
- 人の顔色、機嫌を伺いやすい
- ネガティブ思考に陥りやすい
- 共感力が高く、感情移入しやすい
- 落ち着いた静かな環境を好む
内向的で繊細のタイプだよ
HSE(繊細・外向型HSP)
内向型HSPとは対照的で、人との関わりを好むのが外向型HSPです。
- 人との関わりを好む
- 人に好かれやすい傾向にある
- 共感力が高い
- 好奇心は旺盛
- 刺激には敏感
人から頼られやすいタイプだよ
HSS型HSP(刺激追求・内向型HSP)
刺激は求めるけど、その刺激には敏感というタイプ。
HSPのうち約30%はこのHSS型HSPとされています。
- 1人が好き
- 刺激を求める
- 新しいもの好き
- 人見知り(あまりそう見られない)
- 考えるよりもまず行動する
僕はこのタイプだよ
HSS型HSE(繊細・刺激追求・外向型)
繊細であるものの、刺激を求め人との関わりも好むタイプです。
HSEタイプのほとんどが、このタイプとされています。
- 人との関わりが好き
- リーダー役を任されやすい
- 好奇心旺盛
- 人と一緒に物事を協力することが多い
- 考えるよりもまず行動する
熱しやすいけど、その分疲れやすいのも特徴だよ
HSPに関してさらにくわしく知りたい人には、こちらの書籍がおすすめです。
HSPの詳細から、対処法まで幅広く知れる良書です。
HSPの理学療法士がつらさを感じる理由
HSPは感受性が高く、外部からの刺激に対して非常に敏感です。
この特性は理学療法士という仕事では大きな影響があり、つらさを感じる原因となります。
その主な理由には以下のものが挙げられます。
人との関わりが多い
理学療法士は、患者さんやその家族、他職種や同僚など仕事で関わる人がすごく多いです。
しかも仕事上どうしても関わりも深いものになり、その人たちの感情に左右されたり、顔色を伺い気遣いをしてしまいます。
時には相手からの何気ない言動でつらい思いをすることも…。
嫌なことがあると、仕事が終わってもずっとブルーなことも多いよね
感情移入しやすい
HSPの理学療法士は、患者の感情や状態を非常に敏感に感じ取ることができます。
心身を病む患者さんを相手にしていると、患者さんの痛みや不安を自身のものとして感じ取ってしまい、心身ともに疲弊してしまうことも多いです。
またこのような状況が繰り返されると、感情的な負担が蓄積しバーンアウト(燃え尽き症候群)を引き起こすリスクが高くなります。
患者の問題を自分の問題と捉えてしまうこともあるな
忙しく時間に追われやすい
理学療法士が働く職場は、どこも常に忙しく、時間に追われることが多いです。
HSPの理学療法士にとっては、このような環境が大きなストレス要因となります。
タイトな予約状況、急なスケジュール変更、同僚とのコミュニケーションの摩擦などが重なると、精神的な負荷が大きくなります。
予定が大きくずれるとストレスになるよね
常に緊張感がある
理学療法士は、時には患者さんの命にも関わる緊張感のある仕事です。
また介助量の高い患者さんへの介入では、転倒させてしまえば重大な影響がでます。
また普段のROMでも、介入対象や方法によっては骨折のリスクもあるなど、常に緊張を強いられます。
ミスが許されない状況は苦痛になるよね
他人に評価を気にしてしまう
HSPは他人の評価や批判を過度に気にして、その結果として自己肯定感が低下することもあります。
特に患者さんの回復が思わしくないと、先輩や医師・看護師から詰められることもあり、余計と評価を気にしていますます。
また患者さんが良くならないのは自分のせいと思ってしまうクセもあり、疲弊しやすい原因と言えます。
HSPと理学療法士の付き合い方まとめ
本記事では、HSPの理学療法士に向けて、HSPと付き合う方法について書きました。
敏感な自分と上手くつきあうことおすすめの方法は以下のとおりです。
自分にできる向き合い方でHSPと上手く付き合っていってもらえたらと思います。
今回は以上です。