病気や怪我で苦しむ患者さんの回復過程に近くで関わる理学療法士は、とてもやりがいのある仕事です。
ただ凄くやりがいのある一方で、仕事の難しさや忙しさ、さらには給料の安さや人間関係などが原因で疲れてしまう人が多いのも事実。
どうしてもストレスは溜まりやすいし、疲れちゃうよね
ただ疲れを感じながら無理して働き続けることは、いつか心身ともに壊れてしまい、PT自体を続けるのが難しくなってしまいます。
せっかく頑張ってなった理学療法士という仕事を、途中で辞めるのは避けたいもの…。
そこで本記事では、PTの仕事に疲れたと感じる人へ、経験年数15年目の筆者が長く働くための仕事術をお伝えしています。
理学療法士の仕事に疲れている人は多い
世の中には、理学療法士の仕事に疲れている人は、意外と多いものです。
ここでは、そんな苦悩するPTたちの声を紹介していきます。
上記のように、理学療法士の仕事に疲れ思い悩むPTは数多くいます。
みんないろんな理由で疲れているみたいだね
次からは、具体的に疲れたときの適切な向き合い方をお伝えしていきます。
まず理学療法士の何に疲れているか、原因を明確にするのが大切
理学療法士に疲れると言っても、その原因は人によって様々なので、まず自分が何に疲れているかを知ることで自ずと解決策も見えてきます。
特に理学療法士に多い疲れた感じる原因は以下の5つが挙げられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
リハビリで思うような結果が出ない
いざリハビリをしてみていい結果が出て、患者さんが良くなって笑顔になってもらうのが理想です。
ですが、そうは上手くいかないのが臨床の難しいところ。
プライベートな時間を削って勉強して、たくさん考えて、色々と試しても上手くいかない時は凹みますし、無力さを感じてしまい疲れちゃいますよね。
自分の実力の無さに嫌気がさしちゃうよね
特にリハビリをした後に「痛くなった」、「歩きにくくなった」なんて言われた日には凹みまくりますよね。
もちろん自分の実力不足ではありますが、そんな言葉を言われると辛くなってしまいます。
書類、会議などで残業が多い
理学療法士は、リハビリで患者さんと直接的に関わる以外の業務も多く、残業時間が増え疲れる一因に…。
- カンファレンス
- 病院の各委員会への参加
- 退院時指導の作成
- 他院への情報提供書の作成
- 症例発表、勉強会への参加
- 新人、実習生への教育指導
上記のような多岐にわたる業務によって残業となり、結果的に帰りも遅くなり、心身ともに消耗する結果になります。
しかもサービス残業とかだと余計に疲れるよね
同僚との人間関係
病院や施設で働く上では、必ずリハビリのみならず他職種とも関わっていかないといけません。
患者さんの治療方針を巡って対立したり、他職種から責められたりと人間関係のトラブルが多いのは日常茶飯事ですよね。
そんな人間関係のトラブルによって、ストレスが溜まり疲れてしまう人が多いです。
どの職場も人間関係のトラブルはあるよね
特に医師や看護師との関わりは誰しも難しさを経験したことがあるんじゃないでしょうか。
患者さんをよくするために協力しなくてはいけないのに、高圧的な人や、非協力的な人がいると疲れてしまいますよね。
頑張りが給料に反映されない
理学療法士は、新人PTだろうが、経験年数10年以上のPTだろうが、一人のPTが稼げる額は同じです。
そのため自己研鑽をして、どれだけスキルが上がっても給料には反映されにくく、努力が無駄になる感覚で疲れてしまう人も…。
病院によっては3学会合同呼吸療法認定士などの資格を取得すれば、資格手当が付くケースもありますが、そこまで大幅なアップとはいきません。
頑張りがしっかり評価されないと凹むよね
理学療法士の給料事情は、こちらの記事でくわしく解説しています。
やりがいを見出せない
希望を胸にいざPTとして働き出しても、医療界の厳しさや現実に直面したり、前述の人間関係の煩わしや、頑張りが給料に反映されない現状などに疲弊する人は多いです。
そなると次第にPTとしてのやりがいを見失っていくケースが多いです。
どうしてもキレイなことばかりじゃないしね
理学療法士に疲れたときの解決策
理学療法士15年目の筆者が、これまで仕事に疲れた時に試してきた解決策を紹介します。
それぞれ解説していきます。
まずは休息(リフレッシュ)する
難易度:
疲れを感じたら、まずは仕事から離れて、積極的に休息をとってリフレッシュするのが重要です。
旅行や趣味の時間を意図的に確保して、ストレスを解消するように心掛けましょう!
まずは仕事から離れてみて、心身が軽くなるか試してみましょう。
僕は家族と出かけたりしてリフレッシュしてたよ
休むには意識的に有給を取ることも大切です。
他のスタッフに迷惑が掛かるからと遠慮せずに、まずは自分の心身を第一にしましょう!
職場・法人内で異動する
難易度:
特に職場内の人間関係でに病む場合は、部署異動をしてもらうのは効果的です。
環境が変われば患者層や人間関係はリセットされ、また一から頑張ろうという気力が湧いてきます。
僕も部署が変わって、委員会の役員から外れたりして、定時ダッシュで帰れるようになって、プライベートも充実した経験があります。
まずは転職や辞める前に、今の職場内で環境を変えれるかを考えてみよう
異動をお願いするときは、まずは近しい先輩や上司に相談することからはじめてみましょう。
働き方を変える(パート・時短勤務など)
難易度:
同じ職場で、働き方(勤務形態)を変えるのも有効な手段です。
一時的な時短勤務などで、仕事量を調整して、心身の疲れが軽減するか確認すると良いでしょう。。
ただ給料が減ったりなどデメリットもあるので、生活面もしっかりと考えて実施してきましょう。
また疲れが緩和したらフルタイムにするのもあり!
別の職場に転職する
難易度:
転職は職場環境や労働条件、人間関係をフルリセットできたりと、あらゆる問題の根本解決になります。
なかなか周りを変えるのは難しいので、自分の身を置く環境を変える方が手っ取り早いです。
ただ転職はまた同じような職場に当たってしまうリスクもあるので、しっかりとした見極めが重要です。
せっかく転職したのに、また同じ問題で悩むのは嫌だよね
そういった点でも、新しい職場は自分で探すだけじゃなく、知人に紹介してもらったり、転職サイトを活用するなど多角的に進めるのが失敗しないコツ。
特に転職サイトの担当者は、各職場に足を運び雰囲気などにも熟知しています。
なので、求人票では分からない職場の雰囲気や人間関係など内部事情も教えてくれるので、登録しておいて損はないです。
理学療法士におすすめの転職サイトは、こちらの記事でくわしく解説しています。
無料で使えるから、とりあえず登録しておくと良いよ
一旦、休職する
難易度:
仕事に疲れて「もう無理!」ってなったら、一旦休職するのもありです。
無理して働き続けて、本格的に心身を崩す
辞める前のワンクッションとして、休職という選択をして、このままPTを続けるのか・辞めるのかを考えてみるといいでしょう。
仕事から離れて、今後のプランを考えよう
理学療法士が疲れないための予防策!マインドが重要
理学療法士の仕事に疲れないための予防策としては、マインドが重要になります。
筆者がPTとして15年働いて、大切と感じたマインドをシェアします。
全てを自分のせいにしない
PTには自責の念が強い方が多く「患者さんが治らないのは自分のせい」と考える人が多い印象です。
PTとして関わる上では、全ての患者さんの機能が回復し元の生活に戻っていけるのが理想ですが、誰が担当でも難しい患者さんはいます。
全力でリハビリをするのは大前提ですが、それで治らないのを自分一人のせいと抱えまないように気をつけましょう!
全てを抱え込むのはNGだよ
変えられるのは自分だけ
人間関係のトラブルの多くは、他人に期待しるぎることで起こることが多いです。
他人に期待して思うようにいかないケースは多く、期待するだけ無駄だったってケースは多々あります。
他人にどうこうしてもらう事を考えるよりも、自分の考え・受け取り方を変える方が物事は百倍うまく行きます。
自分を変える方がずっと楽だよ
PTだけが全てではない
病院で働き続けていると、どうしてもPTが全てって考えになります。
ただ養成校に入るまでの18年という短い人生の中で、自分に合う仕事を決めるなんて難しいですし、人生を歩む中で別の仕事に興味を持つことは当たり前。
人の数だけ生き方はあるように、PTが全てではなく、副業をしてみたり別の道に行くのも全然問題ない。
僕もPTだけに固執せずに、色々副業にチャレンジしてるよ
PT以外にも別の選択肢があると思えるだけで、意外と心がスッと軽くなります。
色んな人生の選択肢を持つように準備しておきましょう。
まとめ:理学療法士に疲れても無理せず、色んな選択肢を試そう
理学療法士はやりがいのある一方で、給料の問題や人間関係のストレスで疲れやすい仕事とも言えます。
ただ無理して疲れたまま働き続けても、心身を壊し取り返しのつかないことになることも…。
そうなる前にしっかりと対策をする必要があります。
主には上記5つの解決策を試して、現状を変えていくと良いでしょう。
とにかく疲れたまま無理して働き続けるのは禁物!
この記事が疲れているPTに役立てば幸いです
今回は以上です。