どんどん増える作業療法士に、経験年数を重ねてもさして上がらない給料…
SNSでも「作業療法士はオワコン」なんて揶揄する投稿を目にすることがチラホラあります。

ネガティブなこと言われる将来が不安になるよね…
実際に筆者も作業療法士として10年以上働いてきて、色んな分野でのOTの役割をみてきました。
そんな経験をもとに、本記事では作業療法士は本当にオワコンなのか、なぜオワコンと言われるのかを深掘りしていきたいと思います。
さらに記事後半ではオワコンにならないための対策方法も紹介していますので、最後まで確認してみて下さい!


ゆうき
- 総合病院で働く12年目OT
- OT科主任
- 整形クリニックで勤務経験あり
- 肩・脊柱疾患が得意
作業療法士はオワコンじゃない!10年働いて分かったOTの魅力


僕はこれまで作業療法士として10年間、病院や整形外科クリニックで働いてきました。
その経験をもとに、結論を言うと作業療法士という仕事はオワコンではないと考えています。
そう言えるには、作業療法士には以下に挙げる多くのメリットがあるからです。
それぞれ解説していきます。
専門性が身に付くことで人的資本が高まる
作業療法士として働く中でOTとしての専門性だけでなく、保健福祉を含め医療全般の知識が身についていきます。
そういった専門性がどんどん身に付くことで、人的資本が高まっていき、その職場や社会の中で必要とされる人材になっていきます。
そうなることでリハ職向けの講習会に講師として呼ばれたり、地域の講演会で演説したり、記事の執筆や監修を依頼されたりして本業以外での収益を得ることに繋がります。



僕もこれまでセミナーや講演会の講師や記事執筆の依頼を受けたよ
また仕事上だけでなく家族や周りの人に対しても、身体の不調の対して適切なケアや医療機関の紹介ができたり、福祉サービスの提案をできたりします。
困りごとがあると家族、友人、地域の人から相談を受け頼られる存在になっていきます。
このように人的資本が高まり、様々な場面で活躍できる点はOTの魅力と言えます。
やりがいはかなりある
作業療法士のみならずリハビリという職業は、もの凄くやりがいのある仕事と言えます。
多くの時間を患者さんと共有し、回復過程に携わり、実際に患者さんが良くなっていく姿をみて、感謝される瞬間は何物にも変えられません。
- 脳卒中で寝たきりだった人が歩けるようになった
- お箸を使って食事が出来るようになった
- 指の手術後の人が問題なく生活できるようになった
- 肘の痛みのため趣味のテニスを諦めて人ができるようになった
- 肩が全く挙らなかった人が頭の上まで挙がるようになった
上記のような場面にOTとして携わり、患者さんの笑顔・感謝の言葉をもらえた時の嬉しさは格別です。



仕事を続けるモチベーションやもっと頑張ろうと言う励みになるよ
このように作業療法士は凄くやりがいを感じられる点は大きな魅力と言えます。
働き方次第で給料が上げられる
前述のように作業療法士はしっかりと専門性を身に付け、人的資本を高めていけば給料は上げやすい職業と言えます。
- 管理職への打診
- セミナー講師依頼
- 講演会の依頼
- 記事執筆、監修の依頼
- 自費分野での活躍
- 高年収での引き抜き
ぱっと思いつくだけでも専門性を高めれば、上記の選択や依頼が増え、結果として本業の給料以外にもプラスして収入を得ることが出来ます。
働き方次第では給料が上げられる点も作業療法士の魅力と言えます。
作業療法士はなぜオワコンと言われるのか?


作業療法士という仕事はなぜ世間ではオワコンと言われるのか…
その理由は主に3つです。
要約すると作業療法士がオワコンと言われる要因は、主には給料面と将来性への不安からくるものです。
それぞれ解説していきます。
給料が安く上がりにくい
令和3年の「賃金構造基本統計調査」をもとに計算した作業療法士と世間との年収は以下の通りです。


作業療法士 | 日本全体 | |
---|---|---|
平均年収 | 426,5万円 | 443万円 |
作業療法士の平均年収は、日本全体の平均年収よりも低く、給料は安いのが実情と言わざるを得ません。
さらに昇給額も年500〜1,000円という職場もザラで、ベースも安くさらに昇給しにくいのが現状です。



僕も昔の職場は昇給500円でした…
給料が上がりにくい原因としては、以下の要因が挙げられます。


- 保険診療の中で売上に上限がある
- 診療報酬点数が上がらない
岸田政権下で賃金アップが叫ばれていますが、上記要因から作業療法士の給料は安く上がりにくいままでしょう…。
こういった給料面の安さは、作業療法士はオワコンと言われる一因となっています。
作業療法士の給料事情は、こちらの記事でくわしく紹介しています。


頑張りが反映されにくい
リハビリの診療報酬は、新人だろうが経験年数20年越えのベテランだろうが同じで稼げる額に差は生じません。


そのためどれだけ患者さんをよくできても、それが目に見える形で評価されにくく給料にも反映されにくい…。
ただ年数を重ねるだけでしか昇給しない現状が、作業療法士がオワコンと言われる要因になっています。



頑張れば給料も上がる構造が良いけど、保険の枠組みの中じゃ難しいよね
OTが急激に増加している
養成校が一気に増えたことで、毎年5,000名前後のOTが誕生しています。





昔はOTが少なくて重宝されたみたいだけどね
この流れは理学療法士でも同じで、かなりの数でリハビリ職種が増えたことで需給バランスが崩れ、早くて2026年にはリハビリ職が溢れることが懸念されいます。


こういった作業療法士の増加は給料が上がりにくい原因にもなっていて、オワコンと呼ばれる一因となっています。
作業療法士がオワコンにならないための対策


前述の通り作業療法士がオワコンと言われる要因は、主には給料面や将来性への不安からくるものです。
給料面の問題を除けば、作業療法士は社会的にも必要とされる存在で、やりがいも凄くある魅力的な仕事です。
なのでオワコンにならないためには、給料面で安定した収入を得ることが大切になってきます。
- 転職にて年収の最大化
- 管理職になり基本給を上げる
- スキルを身に付け人的資本を高める
- 副業をして別で収入を得る
主な戦略としては上記4点が挙げられ、特にベースである本業の年収を上げることはすごく大切です。



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まとめ:作業療法士は給料面の問題をクリアすればオワコンじゃない


本記事では作業療法士は本当にオワコンなのか、なぜオワコンと言われるのか紹介してきました。
作業療法士がオワコンと言われる主な理由は、給料面と将来性への不安です。
ただその給料面の問題をクリアすれば、非常にやりがいのある魅力的な仕事と言えます。



僕は全然オワコンなんて思ってないよ
給料面の問題をクリアするには、早い段階で給料の高い稼げる職場に移り、自己研鑽を積み可能性を増やすことに尽きます。
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今回は以上です。