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作業療法士は「やめとけ」は本当?そう言われる理由を現役OTが解説

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悩む人

作業療法士はやめとけって聞くことがあるんだけど、実際どうなの?

今回はこんな悩みにお答えしていきます。

作業療法士は人気の職業ですが、ネットで検索すると「作業療法士 やめとけ」という関連キーワードが出てきて、これから目指す人にとって不安になりますよね。

理学療法士の関連ワード
悩む人

「作業療法士 やめとけ」なんて出てきたら不安だな…

そこで本記事では、「作業療法士 やめとけ」は本当なのか、そう言われる理由はを現役の作業療法士(OT)が徹底解説していきます。

作業療法士を目指すにあたって知っておくべきリアルなOTの世界をお伝えしていくので、最後までしっかり読んで自分にあった職業か確認してくださいね。

この記事の筆者

ゆうき

  • 総合病院で働く12年目OT
  • OT科主任
  • 整形クリニックで勤務経験あり
  • 肩・脊柱疾患が得意
目次
リガサポ
リハビリ科長&採用担当
経験年数15年越えの理学療法士。慢性期→総合病院→整形外科クリニックと2回の転職を経て、年収100万円以上アップに成功!現在は整形外科クリニックでリハビリ科長として勤務する傍ら、採用担当として人事にも従事。またPT・OTを対象にセミナーも開催。

結論!作業療法士やめとけは本当?

まず結論を言うと、作業療法士やめとけは嘘だけど、全ての人におすすめできる仕事ではないのが本当のところです。

まず作業療法士は患者さんと関わる時間も多く、回復の過程を近くでみれるとてもやりがいのある仕事と言えます。

また自分が関わった患者さんの笑顔や感謝の言葉を貰えると嬉しく、この仕事を選らんで良かったなと思える瞬間です。

ゆうき

自分が関わって、患者さんが良くなっていくのはとても嬉しいよ

その一方で必ずしも良くなる患者さんばかりではないですし、働く場所によっては亡くなる患者さんもいたりと辛い一面もあります。

またお給料でみると、そこまで年収は高いとは言えないので、「医療職=給料が高い」というイメージで選んでしまうと後悔することに…。

なので、作業療法士になりたい!という明確な意志がないとやめとけと言わざるを得ません。

ゆうき

やりがいのある仕事なんだけど、イメージだけで選ぶと後悔するよ

作業療法士のオワコン問題については、こちらの記事でくわしく解説してうます。

作業療法士は「やめとけ」と言われる5つの理由

作業療法士は「やめとけ」と言われる理由は以下の5つです。

それぞれ解説していきます。

給料が安く上がらない

「医療職=給料が高い」というイメージがあるかもですが、残念ながら作業療法士はそうじゃないんです。

作業療法士と世間一般職の平均年収を比較した下図をご覧ください。

作業療法士の平均年収と日本全体の平均年収の比較(作業療法士は日本の平均より17万円も低い)

まさかの日本全体の平均よりも低いという結果に…。

悩む人

国家資格なのに平均以下だなんて…

年代別の平均年収はこちら。

年代別の平均年収

年齢作業療法士全労働者
20〜24歳323万円320万円
25〜29歳369万円360万円
30〜34歳399万円409万円
35〜39歳442万円457万円
40〜44歳475万円494万円
45〜49歳500万円520万円
50〜54歳558万円557万円
55〜59歳558万円581万円
引用:令和2年賃金基本構造統計調査(厚生労働省)

上記のように作業療法士は初任給や20代は平均以上にお給料が出ますが、30代以降はほぼ世間の平均よりも低い傾向になります。

悩む人

なかなか給料があがらないんだよね

このように作業療法士は昇給がしにくく給料が低いのが実情で、作業療法士は「やめとけ」と言われる最大の原因と言えます。

また作業療法士の給料の出所は国の予算(医療費)になるので、予算削減が進めば給料のさらなる減少も…。

リハビリ職種(理学・作業療法士、言語聴覚士)の給料が上がらない原因。保険診療で稼げる額に上限があることと診療報酬点数が上がらないことが大きな要因
悩む人

将来的にも給料は上がらなさそうだね

作業療法士の給料事情は、こちらの記事でくわしく解説しています。

供給過多

近年、リハビリの養成校もグンッと増えて、理学療法士や作業療法士は比較的なりやすい職業と言えます。

そのため資格保有者の数も増えて、飽和状態になりつつあります。

下図は、理学・作業療法士の重要と供給の推移を示したものです。

厚生労働書が発表した理学療法士・作業療法士の需給推計。2026年にはリハビリの需給バランスが逆転すると予想されている
出典:理学療法士・作業療法士の需給推計について

上図は2027年をさかいに理学・作業療法士の数が必要以上に多くなり供給過多になることを意味しています。

つまり、作業療法士として希望の職場で働きたくても難しくなること…。

このように供給過多の作業療法士はやめとけと言われることが多いです。

ゆうき

就職競争の時代に突入することが考えられるね…

頑張りが反映されにくい

作業療法士として働き出しても、たくさんの患者さんを担当する中で分からないことも多く、日々勉強を続けていかなくてはいけません。

仕事終わりや休日返上で研修会に参加することもザラ…。

そうした努力の結果、知識・技術が上がってもの凄く患者さんを良くできるようになっても、それが給料など目に見えた形で頑張りが反映されにくいのが実情です。

なぜなら、リハビリで得られる報酬は作業療法士なら誰がしても一緒だから。

ゆうき

治療技術や経験年数に関係なく、誰がしても報酬額は一緒なんだよね

こういった頑張りが反映されにくい現状からも、作業療法士はやめておけと言われることが多いです。

やりがい搾取、ブラック要素あり

作業療法士の「患者さんを良くするために!」というやりがいに頼ったブラックな職場があるのもことも…。

  • サービス残業が当たり前
  • 自由に有給が取得できない
  • 新人いじめがある
  • 給料が他よりかなり安い
  • ほとんど昇給しない

誇張したのではなく実際に上記のようなブラック職場も多く、それが原因で病む作業療法士(学生)がいるのも事実。

全ての職場がブラックではないですが、作業療法士はやめておけと言われる一因になっています。

ゆうき

その職場が嫌になって1年目とかで転職する人も多いよ

キレイなことばかりではない

病院や老健勤務の作業療法士は、リハビリ以外にも患者さんのトイレ介助や嘔吐物の処理をすることもあったり、必ずしもキレイなことばかりではないです。

またがんなど内科疾患の患者さんだと、死と向き合う場面もあったりします。

全ての患者さんが良くてなっていくのが理想ですが、必ずしもそうではなく辛い場面に立ち会うことも多いです。

リハビリと言えど決してキレイなことばかりではないことも、作業療法士はやめておけと言われるひとつの要因になっています。

ゆうき

医療の現場は、イメージほど綺麗なことばかりじゃないんだな

やめとけとは言わせない!作業療法士という仕事の魅力

これまでは一般的に「作業療法士はやめとけ」と言われる理由を紹介してきましたが、もちろん良いところ・魅力もたっぷりの仕事です。

作業療法士の良いところは、やっぱり患者さんの生活復帰に向け直接的な関わりができること。

  • 脳卒中で動けなかった人が生活復帰できるようになった
  • 介助でしか食事が出来なかった人が、ひとりで出来るになった
  • 車椅子の人がひとりでお風呂に入れるようになった
  • 自助具を作成して、着替えができるようになった

このような場面に作業療法士として携わり、患者さんから感謝の言葉をもらえたり笑顔を見れると、とてもやりがいを感じられます。

「患者さんを良くしたい」「人を支える仕事がしたい」と考えている人には、作業療法士はとてもやりがいのある仕事と言えます。

ゆうき

じっくり関われるのも魅力だよ

作業療法士に向いている人

作業療法士に向いているの以下に当てはまる人です。

  • 人と関わるのが好きな人
  • じっくり患者さんと関わりたい人
  • 生活に関わっていきたい人
  • 身体に興味がある人
  • 人の役に立つのが好きな人

上記に当てはまる人は「作業療法士はやめとけ」と言われても、きっと充実感を持って働いていけます。

ゆうき

周りにやめとけと言われても気にしなくて大丈夫だよ

まとめ:作業療法士やめとけと言われる理由

本記事では、作業療法士は「やめとけ」と言われる理由を解説しました。

作業療法士やめとけちお言われる理由は主に5つ。

  1. 給料が安く上がらない
  2. 供給過多
  3. 頑張りが反映されにくい
  4. やりがい搾取、ブラック要素がある
  5. キレイなことばかりではない

こういった理由からやめとけと言われることが多いですが、作業療法士という仕事は患者さんとじっくり関われて、とても充実感があります。

人と関わるのが好き、人のために役立つ仕事がしたいという人には、向いている仕事と言えます。

ゆうき

職業選びの参考にしてね!

今回は以上です。

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