作業療法士で年収1,000万円って可能なの?
可能ならどんな方法があるの?
今回はこんな疑問にお答えしていきます。
高年収の一つのボーダーラインである年収1,000万円という数字…作業療法士でも稼げるのか気になりますよね。
まず先に結論を言うと、作業療法士でも年収1,000万円は可能です。
ただ普通に病院に勤めて作業療法士1本だけで年収1,000万円を目指すというのは不可能で、働き方を工夫していく必要があります。
本記事内では作業療法士として年収1,000万円を目指すための戦略を解説していきます。
ゆうき
- 総合病院で働く12年目OT
- OT科主任
- 整形クリニックで勤務経験あり
- 肩・脊柱疾患が得意
作業療法士の平均年収は1,000万円に遠く及ばず…
厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和2年)によると、作業療法士全体の平均年収は約408万円とされています。
作業療法士の平均年収は1,000万円に半分以下という結果に…。
全然届いてないね…
ただ作業療法士の平均年齢が若いので、年齢が上がれば年収もアップすると考えられます。
そこで年齢別の平均年収もチェックしておきましょう!
年齢 | 年収 |
---|---|
20〜24歳 | 323万円 |
25〜29歳 | 369万円 |
30〜34歳 | 399万円 |
35〜39歳 | 442万円 |
40〜44歳 | 475万円 |
45〜49歳 | 500万円 |
50〜54歳 | 558万円 |
55〜59歳 | 558万円 |
上記のように年功序列で、最も年収が上がりやすい50代でも558万円と1,000万円までには程遠いのが現状。
やっぱり作業療法士じゃ年収1,000万円は厳しいんだね
病院で雇われて働いてると限界があるよね
作業療法士だけでは年収1,000万円が難しい理由
作業療法士の平均年収408万円であり、さらに年齢を重ねて昇給しても1,000万円に遠く及ばないのが現状です。
このように作業療法士として年収1,000万稼ぐことは難しいと言えます。
ではなぜ作業療法士の給料が上がらないのか…その理由は以下の3点が挙げられます。
それぞれ解説していきます。
保険診療による制約
ご存知の通り作業療法士の報酬は、国による保険制度の中から支払われます。
特にリハビリは1日あたり21単位、週当たり108単位までしか算定してはいけないという制約があり、稼げる額に上限があります。
さらに国の財政状況に伴い診療報酬額も下がる傾向にあり、なかなか給料が上がりにくのが現状です。
供給過多
まだ作業療法士が日本でも珍しく、希少性の高かった1980年〜1990年代は年収1,000万円を超えるケースもありました。
しかし2000年以降はリハビリの養成校が乱立に伴いOTの数も増え、基本給及び昇給額が大きく減少しているの現状です。
また今後もOTの数は増えていくと予想されており、基本給や昇給額が減少することが予想され、ますます年収1000万円からは遠ざかっていくと言えます。
昇給が少ない
前述の通り、診療報酬の制約や作業療法士の数が増えることで昇給額がどんどん減っている職場も少なくありません。
職場によっては、昇給がなかったりわずか1,000円程度というところも…。
作業療法士で年収1,000万円なんて夢のまた夢だね
確かにかなり難しいけど、働き方を工夫すれば可能性はなくはないかな
次からは作業療法士が年収1,000万円を達成する方法を解説していきます。
作業療法士が年収1,000万円を目指す方法4選
前述の通り作業療法士1本だけで年収1,000万円というのは難しいです。
ですが、作業療法士プラスαで会社に依存せずに個人で稼ぐことで年収を大きくアップすることができます。
具体的な方法は以下の4パターンです。
それぞれ解説していきます。
転職+副業
普通の作業療法士が年収1,000万円を目指す上で、最も達成確率が高いのがこの方法です。
転職によって本業の年収を引き上げつつ、さらに副業で残りの1,000万円までに必要な額を稼ぐというもの。
副業はせどりやブログなど、運営費が少なく失敗してもリスクの低いものを選ぶのがコツ。
- せどり
- ブログ
- WEBライター
- パーソナルトレーナー
- セミナー講師
また作業療法士としての年収を上げれると副業で稼ぐ額も少なくて済むので、転職で年収アップを目指すのはマストです。
転職はひとりで進めていくのもいいですが、リハビリ向け転職サイトを使って効率よく進めていくのがポイント!
作業療法士におすすめの転職サイトはこちらの記事で紹介しています。
起業する
作業療法士としては開業することは禁止されていますが、訪問看護ステーションの経営や整体院を起業することは可能です。
- 自費リハ
- 訪問看護ステーション
- 柔道整復師を取得し開業
主には上記の方法で起業する人が多いです。
最近だと訪問看護ステーションを立ち上げる人が多いね
ただ起業自体はうまく軌道に乗れば大きく稼げますが、倒産リスクが高いことも注意しなければいけません。
どれだけ治療スキルがあっても、マーケティング能力など他のスキル、運の要素で失敗することも多いのが起業です。
大学教授になる
令和2年賃金構造基本統計によると、大学教授の平均年収は1070万円となっています。
教授になると講演や書籍出版の副収入も大きいよ
とはいえ、大学教授は大学院への進学やいくもの論文の発表が必須で、その椅子に座れる人も少なく誰もが簡単になれるものではありません。
しかも大学教授の平均年齢は57.6歳とかなり高齢なので、なるのにもかなりの年数が必要となります。
かなりの努力と年数をかけて、ようやくなれるのが大学教授という仕事です。
大手企業への転職
作業療法士としてのスキルを活かして、同じ医療業種への転職も一つの方法です。
いきなり大手企業に行ければいいですが、一度中小企業で経験を積んでからゆくゆく大手へというのも戦略です。
少しずつ他職種へ転職する人も増えてるよ
狙い目として以下の業種です。
- 製薬会社の営業
- 医療介護分野の経営コンサル
- 医療系のITスタートアップ
一般企業への転職であったても、学会発表などある程度は作業療法士としての経験を積んでおいた方が有利に働くでしょう。
作業療法士は年収1,000万円を目指す方法まとめ
本記事では作業療法士が年収1,000万円を目指す方法について解説しました。
作業療法士全体の平均年収が約408万円の中で、年収は1,000万円を目指すのはなかなか厳しいのが現状です。
しかし作業療法士だけというよりも、作業療法士プラスαであったり働き方を工夫することで目指せない数字ではないと言えます。
上記5つの方法であれば、作業療法士でも年収1,000万円を達成することは可能。
特に転職+副業は、普通の作業療法士でも目指せる方法でおすすめ!
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ポイントは本業で出来るだけ稼ぐこと!
転職はひとりで進めていくのもいいですが、転職サイトを使って効率よく進めていくのがポイント!
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今回は以上です。