
理学療法士の転職活動において、履歴書は採用担当者にあなたの専門性や意欲を伝える最初のステップです。
なぜなら、書類の書き方ひとつで、これまでの経験を整理して伝える能力や、仕事に対する丁寧な姿勢が評価されるからです。
とはいえ、「学歴はいつから書くべきか」「職歴が書ききれない」と、パソコンの前で手が止まってしまう方もいるかもしれません。
- 転職用履歴書の基本的なルールと封筒の準備方法
- 学歴・職歴・資格を正確に記載する手順
- 採用担当者に響く志望動機の組み立て方
- 転職回数が多い場合の適切な見せ方
1. 履歴書の基本項目と学歴・職歴・資格の書き方

この章では、履歴書の基本ルールの確認から、学歴や職歴をどう記載するかといった具体的な手順について解説します。
以下の項目を順に説明します。
- 転職用履歴書の基本的なルールと封筒の書き方
- 学歴はどこから書くべきか
- 職歴の書き方と在職中の表記方法
- 職歴にアルバイトを含めるべきか
- 職歴が多くて書ききれない場合の対処法
- 理学療法士の資格はどう書くか
転職用履歴書の基本的なルールと封筒の書き方
転職用履歴書を作成する際は、フォーマットに沿って抜け漏れなく記入することが大前提です。
採用担当者は、書類に空欄がないか、文字が丁寧に書かれているかを通して、社会人としての基本的なマナーを確認しているからです。
たとえば、年号は西暦または和暦で履歴書全体を通して統一し、誤字脱字があった場合は修正液を使わずに最初から書き直すのが基本です。封筒の書き方についても、表面には宛先を正確に記し、左下に赤字で「履歴書在中」と記載します。
リガサポ修正テープを使うのは避けた方がいいよ
まずは、市販の履歴書やダウンロードできるフォーマットを用意し、黒のボールペンを使って下書きを参考にしながら丁寧に記入するよう心がけましょう。
学歴はどこから書くべきか
履歴書の学歴欄は、中学校卒業から書き始めるのが一般的です。
義務教育の終了地点から記載することで、その後の進学の過程が分かりやすく、採用側にあなたの経歴を正確に伝えられるからです。
具体的には、1行目に「学歴」と中央に書き、次の行から「〇〇市立〇〇中学校 卒業」「〇〇県立〇〇高等学校 入学」のように、学校名は略さずに正式名称で記入します。理学療法士の養成校に通った期間も、正確な学校名と学部・学科を明記します。
ご自身の卒業証明書などを手元に置き、入学・卒業の年月が間違っていないかを一つずつ確認しながら記入を進めてください。
職歴の書き方と在職中の表記方法
職歴欄には、これまで勤務した医療機関や施設を時系列に沿って正確に記載します。
過去の勤務先を正しく伝えることで、どのような領域で理学療法士としての経験を積んできたのかを客観的に示すことができるからです。
書き方としては、学歴の最後の行から1行空けて中央に「職歴」と書き、入職と退職の年月を法人の正式名称とともに記載します。転職活動を在職中に行っている場合は、現在の職場の入職年月を書いた次の行に「現在に至る」または「在職中」と記入します。



在職中か退職済みかは必ず確認しています
記入を終えたら、雇用保険被保険者証などを参考に、入職と退職の時期にズレがないかを再確認しておきましょう。
職歴にアルバイトを含めるべきか
正社員として勤務した経験がある場合、原則として短い期間のアルバイト歴は職歴欄に含めません。
履歴書の職歴欄は、社会人としての本格的な業務経験やキャリアを確認するための項目として扱われる傾向があるからです。
ただし、理学療法士の資格取得前にリハビリ助手として長期間アルバイトをしていた場合など、業務に直結する経験があれば、面接時のアピール材料になる可能性があります。その場合は「〇〇病院 リハビリ助手としてアルバイト勤務」のように明確に記載します。
アルバイト経験を記載するか迷ったときは、それが応募先の業務に活かせる経験かどうかを判断軸にして記載を検討してみてください。
職歴が多くて書ききれない場合の対処法
転職回数が多いなどの理由で職歴が履歴書に書ききれない場合は、職歴欄が広めに確保されたフォーマットを選ぶのが有効です。
無理に小さな文字で詰め込むと、採用担当者にとって読みにくくなり、マイナスの印象を与えてしまう可能性があるからです。
もし大きなフォーマットを使っても枠に収まらない場合は、履歴書には主要な入退職の経歴のみを簡潔にまとめ、「詳細は職務経歴書に記載」と書き添える方法もあります。



職務経歴書とセットで提出すると安心だよ
書ききれないと感じたら、まずはフォーマットの見直しを行い、それでも難しい場合は職務経歴書を活用して経歴を正確に伝える準備をしましょう。
理学療法士の資格はどう書くか
資格欄には、取得した年月とともに理学療法士免許証の正式名称を記載します。
国家資格である理学療法士の免許を所持していることは、専門職として働くための必須条件であり、採用の前提となるからです。
具体的には「理学療法士免許 取得」と記入します。日本理学療法士協会が認定する専門理学療法士や認定理学療法士などの関連資格を持っている場合は、それらも正式名称で併記します。
お手元の理学療法士免許証を用意し、登録年月日と名称に間違いがないかをしっかり確認した上で記入を完了させましょう。
2. 志望動機と転職回数が多い場合の伝え方


この章では、履歴書の中でも特に重要となる志望動機の組み立て方と、経歴の見せ方について解説します。
以下の項目を順に説明します。
- 採用担当者が履歴書の志望動機で見るポイント
- 転職の志望動機をまとめる手順
- 転職回数が多い場合の履歴書での見せ方
- ブランクがある場合の書き方の工夫
- 履歴書提出前の最終確認事項
- 履歴書を仕上げて転職活動を前進させよう
採用担当者が履歴書の志望動機で見るポイント
履歴書の志望動機では、応募先でなければならない理由と、これまでの経験がどう活かせるかが評価されます。
採用側は、応募者が施設の理念や業務内容を理解しており、入職後にミスマッチが起きないかを書類の段階で確認したいからです。
たとえば、急性期から回復期へ転職する場合、「より患者様の生活期に近いリハビリに関わりたい」という前向きな理由とともに、その法人が地域で果たしている役割に魅力を感じた点を記載します。



なぜうちの施設を選んだのかを知りたいです
まずは応募先の公式ホームページやパンフレットを読み込み、自分のやりたいことと施設の特色が重なる部分を探してみましょう。
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転職の志望動機をまとめる手順
志望動機を書く際は、過去の経験、転職のきっかけ、応募先での展望という流れで組み立てると説得力が増します。
論理的な構成で文章を作ることで、あなた自身のキャリアに対する考え方が一貫していると伝わるからです。
具体的には、「これまで〇〇分野で経験を積んできました」という過去の振り返りから始め、「〇〇のスキルをさらに深めたいと考え転職を決意しました」とつなぎます。最後に「貴院の〇〇という方針に共感し、貢献したいです」と結びます。
いきなり履歴書に書き始めるのではなく、まずは別の紙やメモアプリを使って、この3つの要素を箇条書きで整理することから始めてください。
転職回数が多い場合の履歴書での見せ方
転職が多い場合でも、履歴書には事実を包み隠さず記載し、一貫したキャリアの軸を伝える工夫が必要です。
経歴を省略してしまうと、後から事実と異なることが判明した際に信頼を損なう可能性があるからです。
それぞれの職場で積んできた経験が、今の自分の専門性を形作っているという前向きな姿勢を志望動機や面接で補足します。たとえば「複数の施設で多様な症例を経験し、柔軟な対応力を身につけました」といった表現が考えられます。



経験から何を学んだかが重要になります
経歴に自信がない場合でも、それぞれの職場で得た学びを洗い出し、応募先でどう貢献できるかを言葉にする準備を進めましょう。


ブランクがある場合の書き方の工夫
離職期間がある場合は、履歴書にその理由を簡潔に書き添えることで、採用担当者の不安を和らげることができます。
何も記載されていないと、「なぜ期間が空いているのか」とネガティブな推測をされる可能性があるからです。
たとえば、家族の介護や自身の療養、または育児などで期間が空いた場合は、職歴欄の隙間や自己PR欄を使って「〇〇のため離職していましたが、現在は復帰の準備が整っています」と明記します。
離職期間がある方は、その間に自己学習を行っていたことや、すでにフルタイムで働ける環境が整っていることを言葉にして整理しておきましょう。
履歴書提出前の最終確認事項
履歴書が完成したら、提出する前に必ず全体を見直し、誤字脱字や記入漏れがないかをチェックします。
どれほど内容が良くても、日付の間違いや写真の貼り忘れなどの小さなミスで、仕事の正確性を疑われてしまうからです。
確認する際は、提出日の日付になっているか、写真の裏に記名してまっすぐ貼られているか、フリガナの書き忘れがないかを確認します。また、コピーを手元に残しておくと、面接前に自分の回答を振り返る材料になります。



提出前にコピーをとっておくのがおすすめだよ
書き終えた直後ではなく、一晩置いてから翌日にもう一度読み返すことで、見落としていた小さなミスに気づきやすくなります。
履歴書を仕上げて転職活動を前進させよう
履歴書は、これまでの理学療法士としての経験を振り返り、次のステージへ進むための大切な書類です。
丁寧に作成された履歴書は、あなたの誠実さや熱意を代弁し、採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせる力があるからです。
学歴や職歴を正確に書き出し、自己分析をもとに一貫性のある志望動機を組み立てることで、自信を持って面接に臨むことができます。転職活動は準備が結果を大きく左右します。
まずはご自身の経歴をノートに書き出し、今回解説したポイントに沿って、あなたらしい履歴書の作成を一歩ずつ進めていきましょう。





